Canon New FTb

1973年 (昭和48年) 7月 発売

Canon New FTb Black (Canon FD50mm F1.4 S.S.C.付き)
Canon New FTb Black (Canon FD50mm F1.4 S.S.C.付き)

【青春の日】

Canon FTbが発売されて2年後の1973年、マイナーチェンジを受けてCanon ニューFTbとなります。なぜこの時期にマイナーチェンジが必要であったのかはわかりません。同時期に発売されたCanon EFと何らかの部品共用などが必要になったのかも知れません。Canon FTbに比べると次の点に相違が見られます。

  1. ボディ前面にある絞り込みレバーの形状。ただこれはF-1ともEFとも似ているけれどそれぞれ独自の形状をしています。部品共用ではありません。 時代はTTL開放測光が主体となったので、あまり使われない絞り込みレバーを薄く小さくしたようです。その代わり少し安っぽくなりました。
  2. フィルム巻き上げレバーの形状と巻き上げ角度。レバー末端にプラスチックの指当てを装備して巻き上げを確実に行えるようにするとともに小刻み巻き上げ時にも滑らないように配慮しています。巻き上げ角度は従来機種に対して小さい角度での巻き上げを可能として素早いシャッターチャージが行えるようになりました。
  3. ボディ前面にあるシンクロ端子にカバーを設置。カタログによれば感電防止が目的のようです。FTbになってからストロボはアクセサリーシューに設置しているダイレクト接点で接続されるケースが増え、その際発光時にX接点に高電圧が漏れるため安全上の施策をしたということのようです。
  4. ファインダー内にシャッター速度値の表示が出るようになりました。 追針式露出計の設定は、まずシャッター速度を決め、おおまかにメーターが露出範囲に来るように設定します。次に絞りリングを回すことで追針による絞り値を合わせ込む方法が推奨されていました。ファインダーにシャッター速度が表示されるようにはなりましたが、絞り値は表示されませんでした。
  5. シャッター速度ダイヤルのデザインとシャッターボタンのデザインに若干の変更が行われました。

また、これに合わせてFDレンズのマイナーチェンジも行われました。レンズ鏡胴のフォーカスリングより前方部分について、初期FDレンズではすべて金属無塗装(いや、クロムメッキかな?)であったのが、変更後では黒色塗装となっています。このときはまだFDレンズはスピゴットマウントのままでした。

 

この New FTb は1976年4月に大ヒットとなった Canon AE-1 が発売されるまで販売され、1964年にCanon FXが発売されて以後12年間続いたFシリーズ標準ボディ・デザインの最終モデルとなりました(F-1は除きます)。

 

一方FDレンズですが、マイナーチェンジをしたままこのFDレンズはAE-1誕生後も生き続け、A-1 誕生の1978年に大きくデザイン変更を受けます。詳しくはFDレンズの項で述べますが、FDマウントはそのままで従来のスピゴットマウントから一般のバヨネット方式に変更し、ボディをできるだけ小さく設計してAシリーズの小型ボディにバランス出来るように全面的に設計変更されました。レンズのコーティングは原則全てをスーパースペクトラ・コーティング(S.S.C.) としたため、敢えてレンズ名称では表記しなくなりました。これをNew FDレンズと呼んで、スピゴットマウント方式のFDレンズと区別しています。

 

写真のブラック・ボディが、まさに親父に買ってもらったCanon New FTbです。大切に使用してきたつもりですが、黒色塗装部分の剝げや錆などが見受けられ、さながら歴戦の武器を見るようです。

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